新生児の記憶

号泣のお兄ちゃん

先日のこと。
目白バースハウスで上のお子さんを出産された方が、お二人目を妊娠されて再びこちらを受診されました。お兄ちゃんは2歳半で、その日はお母さんの健診に一緒に来院しました。とてもご機嫌で、色々見て回ったりスタッフとおもちゃで遊んだりしている所に、丁度、星野院長が来ました。


お兄ちゃんの目が一瞬星野院長に釘付けになり、その後院長を指差して号泣しました。反対の手は口を押さえて「絶対に開かないぞ!」の構え。皆で唖然としていると、院長は苦笑していました。


お母さんは笑って「生まれたときに口を開けさせた事を覚えているのかしら・・・。確かに先生に開けてもらっていましたよね。生まれたばかりでもいやだったこと覚えているんだ。そんなにいやだったの。でもお口開けなかったからね・・・。」


院長はそーっと出て行ってから、「たいていの人は忘れてしまうことが多いけれど、生まれてすぐの記憶を持っている人も、胎内の記憶から続いて持っている人も何人かいるから不思議だね。私もかなり小さな頃からの記憶があるから、子どものころに大人に対して何を思っていたか話すと意外なことに感じる人もいるかもしれないね。そういえば今年お産された方も、ご自分が生まれたときの記憶があって、そのことを自分がおかしいのでは、と思っていて辛かったそう。ずっと話していたら共通点もあって、面白かったわ。」と、次の健診の方のところへ向かいました。