カンガルーケア

お父さんも大活躍!?

一時期、病院でも盛んに行われていたカンガルーケア
夕ご飯の後に、星野院長が、昔の興味深い話をしていました。


カンガルーケアとは、普通お産をしたお母さんのお腹の上に生まれた赤ちゃんを置いて、母子の早期の接触を図ることに主眼を置いて行っているもの。でも、もともとは発展途上国で小さなベビーが生まれたときに、赤ちゃんを温めるためのウォーマーがなかったことから、温かいお母さんの胸の上に赤ちゃんを置き入れて保温したのが本来の目的です。


目白バースハウスでお産された方の中で、今までカンガルーケアができなかった方が何人かしらっしゃいます。理由はお母さん方の体温が35度台で低すぎたため。普通は少なくとも36度の半ば位はあるはずなのですが、それより低いと産まれた赤ちゃんの体温を奪ってしまい、赤ちゃんの低体温を招いてしまうのです。その事により赤ちゃんの呼吸や運動等に問題が出てきてしまうことがあるからです。


そんな時はどうするか?


今は保温器などがあり、すぐに保温できるようになっていますが、とっさの場合や自宅出産などで温めるものが何もない時には、赤ちゃんのお父さんに「上半身脱いで!」と言っていたそうです。言われた根拠がわからず、お父さんは絶句。そして「お母さんの横に寝て!」といわれ、「えッ?」と、何をされるのかわからず戸惑っているお父さんのお腹の上に赤ちゃんを置いて、ウォーマーの変わりにしたそうです。勿論赤ちゃんの体温はお父さんと同じくらいの37度前後を保っていられたようでその後お母さんのおっぱいを元気に吸っていたとのこと。今では見られない光景ですけどね。